文系に進んでも建築士になれるのか

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ヤッホゥ٩( ᐛ )و

どうも。福井県敦賀市 イワイガラスの5代目 岩井達也です。

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TwitterのDMで進路について問合せがありまして

先日、Twitterで学生さんからこんなDMが届きました。

昔から数学や勉強が苦手で、いまは理系ではないクラスにいます。昨年、両親が家を建てる時に間取りを考えたりデザインを考えているのを見ていて、建築士や設計士の仕事に興味がでてきました。卒業したら就職をするつもりでいましたが、大学や専門学校の建築科にも興味が出てきて調べています。ですが、数学や物理の授業を受けていないので難しいんじゃないかと思っています。将来独学で建築士を受験することも考えました。先生に相談したら教え子の岩井さんが文系から二級建築士になられたと聞き、自己紹介のブログを見させていただきました。なにかアドバイスいただけませんか?

ちょっと要約させてもらいましたが、本人に許可をもらってブログに書かせていただいています。恩師の今の生徒さんの力になれるので嬉しいですね。何通かDMでやり取りさせていただきました。同じように悩んでいる人がいれば参考になるかと思ったので、今日はこの辺について書いてみようと思います。

僕は高校時代文系のクラス。一度大学受験で建築学科を受験するも・・・。

自己紹介ブログで書いてますが、僕は敦賀高校普通科の文系クラス→名城大学経営学部→京都建築大学校の建築学科と進んできました。この京都建築大学校の3年目で二級建築士を取得しています。ちょっと当時のことを思い出しながら書いてみますね。

建築士に興味を持ったのは、僕もDMくれた彼と同じで、小学校6年生の時に両親が新築をしたのがきっかけでした。叔父(イワイガラス専務)が一級建築士を持っていまして、建築士の免許があれば家を継いだ時に役にたつのかなとも思いました。僕は中学校5教科の中では、数学や理科が好きなほうで、中学校まではちゃんと勉強していたので、成績も悪くはなかったです。

旗の横が中3の僕。なで肩ハンパない

なぜ高校で文系に進んだのか。高校では一所懸命野球をやろうと考えていたので、自分から普通科の一番下のクラスを志望しました。ほんとに野球ばっかりやってたので、高校2年生になる時の文理分けのときには選択の余地なく文系に。

文理分けの時はなんとも思いませんでしたが、いま思うと浅はかな考えで自分の将来を狭めてしまったなと思います。話が少し変わりますが、家庭教師をしている時や野球の指導をしている時に、「将来因数分解なんて使わないのになんで勉強しなきゃいけないのか」ということを聞かれたことがあります。他にも「なんで動く点Pを計算で出すのか。そもそもなんで点Pは動くのか」と(笑)

どちらも聞かれたのは大学4年生の時でした。その時に僕は、「自分の将来の選択肢を増やすためじゃないかな」と答えました。今は将来を考えていらないと思ったことも、もしかしたら1年後には夢や目標が変わるかもしれない、その時にその勉強が必要となると、勉強していて良かったってなるよねって話したと思います。この話をしながら、自分が取った選択は浅はかだったなと思いました。

さて、話を高校時代に戻します。高校3年生になって、進路を考え出しました。ぼんやりと建築学科を受けてみようかなって。数学の先生や担任からも『無謀』と言われましたが、言う事を聞かずに関西の有名大学の建築学科をAO試験で受験。んで、見事に願書や自己PR等の書類選考だけで受験失敗(笑)

この時、実は建築士よりも教師になりたいという夢があり、大学でも野球をやりたいと思っていました。野球部の監督に相談して、跡継ぎ息子なら、ということで名城大学の経営学部へと進学することになりました。

ここだけ見てると、やっぱり文系から理系への受験は無理なのか、と思われますよね。

間違いなくハードルは上がります。推薦以外の方法を取ると、授業以外に独学で勉強する必要があると思います。それも他人が数年かけて学ぶことを、独学で詰め込むことになるのでかなりの覚悟は必要です。同じクラスで、一緒に野球をしていた仲間は、必死に勉強して文系のクラスから大阪医専という理系の学校へ進学しました。ホントにめちゃくちゃ勉強してましたけどね。

この中の2人が文系から理系の学校へ猛勉強の末、現役で進学してます。
僕メガネしてないね(笑)

大学卒業後は京都建築大学校へ

大学は経営学部でしたから、一応文系になります。日本では文系、外国では理系という認識だそうですね。まぁ大学時代は文系とか理系とか関係なく、体育会系硬式野球部で野球やってた記憶しかありません。なので、建築に繋がる理系の勉強は一切無し。

卒業するためだけに単位を取っていたという感覚でした。コレも今思えば勿体無い話。大学って勉強したいことを好きなだけ勉強していい場所で、そんな時間を4年も与えられていたのになって思います。

お時間のある人、特にこれから大学進学を考える学生さんには、武井壮しらべっていう番組の最終回をなんかしらの方法で(笑)最後まで見て欲しい。動画貼ってたら削除されてたので、ゆーちゅーぶかなんかで検索してみてください。

一昨年に大好きになった武井壮さんの話。

大学の4年間っていうのは二度と帰ってこないぐらい、色んなものが手に入れられる時間。皆が今以上に好きなものを好きなだけ手に入れていい時間は帰ってこない。キャンパスにはそれぞれの学問の分野で、社会に認められたいろんな先生がいて、好きなだけ学んでいいですよってプレゼントしてくれている場所

本当にそう思います。野球に真剣に打ち込んだ分、他の人に負けないくらい濃い4年を過ごしましたが、もっと勉強してりゃあなって今思います。だからこれから進学をする皆さん、後悔がないとなかなか理解しにくい話ですが、頭の片隅に置いといて欲しいです。

はい、また脱線しましたが、ここまで書いたように高校、大学で理系の勉強はほぼしてません。それでも京都建築大学校でイチから建築の勉強をして、2級建築士になった僕がいます。しかもこの京都建築大学校という専門学校は、学歴に関係なく建築士になれる知識を与えてくれます。

僕のような文系出身者や、商業科、情報系の学科、中には高校を途中で辞めたけど、勉強して建築士になり、今も活躍している仲間もいます。

あ、僕はこの専門学校の回し者でもなんでもありませんので。笑

実際に学校の授業が始まるまでは、僕もついていけるか不安でした。高校では文系にいたので、数学は確か数ⅡBまでしかやってないですし、微分積分を使うということは聞いてましたが、高校の授業ではさっぱり理解できていませんでした。さっき書いたように、あまり心配しなくても大丈夫。ちなみにいまだに微分積分はわかりません。微分積分を理解してなくても、建築で必要な計算はできます。

結論

ですので、高校生で今理系にいないから建築士になれないかというと、全くそんなことは無いです。この学校へ行かなければ建築士になれないかというと、もちろんそんなこともありません。独学で建築士になる人もいます。心配しなくてもなんとでもなります

彼とDMでやり取りをしている中で伝えましたが、今の自分に後悔なんてしないでほしい。進んだ高校、進んだクラスを後悔しても何も変わりませんし、これから先を変えることはいくらでもできます。これまで進んできた道がベストの道だって思っていたほうがいいよ。たぶん(笑)『ああしておけば良かったかな』って思ったことを忘れなければ、次の選択の時によりベストな選択をするようになると思います。

最後はまた相談をくれた彼へのメッセージみたいになりましたが、同じように理系以外から建築士を目指す誰かの役に立てば、と思いながら、過去最長3000文字オーバーのブログを閉じようと思います(汗)

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