雨漏れのため、サッシの取替えと外壁補修

築40年を越える鉄筋コンクリートの建物です。
以前、北風が強いとサッシのところから雨漏れがするとご依頼を受けました。
その時は、サッシ周りのコーキングが割れていたので、その部分からの漏水と考え、コーキングをやり替え、漏水を止めました。
数年経つと、台風の時に北風が吹くとやはり漏れると連絡を受けました。
調査はさせていただきましたが、昔の水切れの悪いサッシ、外壁に入り込んだサッシの納まり等を考えますと、
コンクリートで雨を受ける形になるので、雨漏れがするのではないかと考えました。

そこで、既存のサッシの外枠は残し、その内側に新規のサッシを取り付ける提案をさせていただきました。
もちろん、新規のサッシは外壁より半分外に出る納まりで、雨は全て外壁の外側に流れます。
外壁には下地をして、アルミ外装材(アルカベール)を使用して建物の北面を全部覆いました。工事の様子を写真でご紹介します。

上の写真は既存のサッシのものです。
レールの部分がほとんどフラットで、水はけの悪いのがわかります。
下部の水切りが、壁面とほぼ同面で水が切れるとは言いにくいです。
たて枠、上枠は外壁面より入った状態で、雨を受ける形になっています。

1日1箇所のペースで、サッシを取り外し、無目、方立を切断し、下地材をコンクリート部分にアンカー止めします。
その上に新規のサッシを取り付けます。
サッシの外周には防水テープを貼りめぐらし、雨水の浸入を防ぐようにしました。

こんな感じです。レールは階段式になっていて、水はけも良く、雨水の浸入を防ぎます。

少し見にくいですが・・・・。

壁全体に防水シートを貼り、さらに防水性を高めます。
この後、木下地をしっかり壁に取り付け、アルカベールを貼っていきます。

屋上に笠木を取り付けて完全に北面外部をアルミ製品で覆いました。
上の写真で、光の点々が並んでいるのは、通気用の部材を使用したためです。
上下に使用しているため、アルカベールと防水紙の間を空気が流れるようになっています。

仕上がりはこんな感じです。
工事の期間中、台風20の洗礼を受けましたが、
サッシは取り付き、防水紙も貼ってあったため、漏水はありませんでした。
21号の時は、アルカベールも貼り終わり、ほぼ終了していたため、
お客様はグッスリ眠れたそうです。

雨漏れはなかなか原因がつかめず、大変難しいと感じていますが、今回は2重、3重の対策をしたので、きっと大丈夫だと思っています。

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